豆知識

各作業の役割

グランドピアノ調律

調律

【調律の定義】
ある高度をもって正しい
音律を作る事。

グランドピアノ整調

整調

【整調の定義】
打弦機構の状態を揃え正

しい動きを可能にする事。

グランドピアノ整音

整音

【整音の定義】
音量 音色 全体のバランス
を最良にする事。

鍵盤部品交換

修理

【修理の目的】
劣化や不良部品を交換し
正常な状態に修復する事。

ピアノの仕組み

アップライトピアノ仕組み図

鍵盤を弾くとキャプスタンが
ウイペンを持ち上げジャック
が作動します。

そしてハンマーが弦を打つ事
により音が出ます。

グランドピアノ仕組み図

グランドピアノはレペティション
レバーの働きによってジャックが
滑らかに作動するため連打や繊細
な表現に優れています。

調律は平均律を用いています

純正調は人の聴覚において完全
な協和を用いたもので日本では
順八逆六法、中国では三分損益
法、西洋ではピタゴラス音階が
あります。しかしピタゴラスコ
ンマ24centが転調の妨げとなる
ためそれを12音間に割り振り転
調を可能にしたのが平均律です。
現在平均律での調律が主流です。

平均律は1オクターブを2の12
平方根に分け何処でも半音差は
1:12√2となり1:1.0594631
の比になります。(計算上)

ピアノの歴史と

音楽家たち

初期のピアノ

1709年
チェンバロ製作者だったイタリアのバルトロメオクリストフォリによってハンマーアクションを持つ楽器として発表された。クリストフォリはこの楽器を「ピアノとフォルテ付きチェンバロ」と名けた。
 
1747年
その後ドイツのオルガン製作者ジルバーマン(1683~1753)に受け継がれ王に献呈されていたジルバーマンのピアノでJ.S.バッハが御前演奏した。

後にドイツのヨハン・アンドレス・シュタイン(1728~1792)によりウィーン式アクションとして改良が重ねられた。モーツアルトはこのピアノを愛用した。

一方イギリスのヨハネス・ツンぺ(1726~1790)によってクラビコードを改良したイギリス式アクションの製作が進められた。

1780年
イギリスのブロードウッドがツンぺのアクションに改良を加えスクウェアとグランドを完成。晩年ベートーヴェンはブロードウッドのピアノを愛用した。

1783年
イギリスのブロードウッドがペダルを完成。

※モーツアルトの古い絵のピアノにはペダルがない。ウィーン式ピアノの初期のペダルは膝で操作するタイプでイギリス式は早くから足踏み式ペダルが導入されていた。

ベートーヴェンの時代は足踏み式ペダルが主流となった。(1770年~1827年)

1789年~1799年
フランス革命以降 貴族のものであったピアノ音楽が一般大衆化され音域や音量なども改良されていった。

1796年
初期のピアノは5オクターブ程だったが6オクターブ半に拡がった。

※ モーツアルトの時代は5オクターブ程のピアノだった。(1756年~1791年)

1800年

アメリカのホーキンスが竪型ピアノの特許を取得。

1809年
エラールがレペティションアクションを発明。後に改良。これにより早い連打や繊細な表現が可能となった

1824年

ピアノは改良が進み現在と同程度の物となり音域も7オクターブに。
 
※ベートーヴェンの時代5オクターブのピアノに始まり7オクターブのピアノに至った。リスト、ショパン、シューマンは7オクターブのピアノを弾いた。
 
その後も多くの発明改良がなされピアノは完成度を増していった。